金の糸を筋肉内に挿入してしまった失敗

筋肉内に金の糸が挿入されてしまうと、直後から大きな腫れと内出血が生じ、激痛が走ります。そして、この痛みが和らいではきますが、数週間の間、金の糸が挿入された筋肉に力を入れると、刺すような強い痛みが生じます。

この直後の痛みは、金の糸を挿入するための針が筋肉を挫滅することによって生じる部分と、内出血で漏れ出した血液の成分が神経を刺激して生じる部分があります。また、筋肉に力を入れると生じる、刺すような痛みについては、金の糸の断端(端っこ)が動いて、筋肉に刺さるときに生じています。この刺すような強い痛みは、術後約1か月経過すると、ほとんどなくなります。それは、皮下に挿入された金の糸と同じように、金の糸の周囲にコラーゲンが増成し、それを取り囲んでしまうからです。このような失敗は、顔面の場所によって、筋肉の走行する方向やその深さについて知識のない術者によって、失敗例として発生しています。
また、針や金の糸が筋肉内に刺さると、筋肉は攣縮という症状を示します。攣縮というのは縮み上がることです。針の場合にはすぐに針を筋肉内から抜いてしまいますので、攣縮は一時的なもので筋肉はすぐに正常な状態に戻ります。しかし金の糸の場合には、この攣縮の状態が持続的に発生することになり、その結果、その筋肉が委縮してしまう可能性が出てきます。そうなると、場所によっては、ふっくらとした若々しい状態ではなく、顔面が痩せ細った印象になってしまい、若返り効果を半減させてしまいます。これが、金の糸の失敗例としては最大のデメリットとなります。
ただし、術後にあまり痛みを感じない筋肉に対して、その攣縮(縮み上がること)や萎縮といった効果を狙って金の糸を挿入することもありますので、その場合には失敗とは言えません。また、大きく表情を変化させたときに、激痛ではなく「チクチク」とするような軽い痛みが発生することがありますが、これは金の糸が筋肉ではなく皮下組織を地激している症状ですので、金の意図が筋肉内に挿入されてしまった失敗の症状ではありません。

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