金の糸とMRI

基本的に、金属が体内に入っている場合には、MRI検査を受けることができないとされています。

それは、MRIの磁気によって、体内を移動したり、体内の金属が高温になり、それが周囲の臓器に熱傷を起こしてしまうからです。たとえば、入れ墨が入っている場合、刺青のインクに金属の粒を混合して発色を良くしてある場合があります。その場合には、MRI検査を受けると皮膚の火傷を起こしてしまいます。しかも、MRIの画像が正しく表示されないことが多くなります。しかし、全ての金属がMRI検査の妨げになったり、MRI検査を受けることで人体に障害を及ぼすものではありません。たとえば整形外科や口腔外科領域で、骨をつなぐために針金状や釘、またはプレートとして用いられているチタン(Ti)という金属は、MRI検査を全く問題なく施行することができます。
そこで、金なのですが、これについても全く問題ありません。2000年代前半に、[Effects of magnetic resonance tomography on upper eyelid implants]と言う題名で、純金と純プラチナ、およびプラチナとイリジウムの合金について、実際にMRIの磁気を照射して、それらの温度上昇や移動について実験をした論文がドイツで発表されています。内容については、これらの金属について、MRI検査は安全に行うことができるという結論で結んでおります。さらに、金の糸美容術(美容法)に対しては慎重な立場を採っている日本美容医療協会のウェブサイトでも、MRI検査に関しては安全に施行でき、金の糸は診断の妨げになることはないと記述しております。

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